犬吉

こうじろうってのは僕の先輩だね

我が家のインコズ。
ゆきじろう君に
つきじろう君。
まだ雌雄判別しない
はなじろう君。
わがブログのマニアならご存知の
生ゴミ処理機ごみじろう君。
さらには、
ねぎのねぎじろう君。
我が家の愛すべき生きとし生けるものには、すべて「じろう」がつく。
わがブログ、マニア中のマニアさんなら、ご存知。
祖先は、
こうじろう君だ。
こうじろう君は光児狼君と書く。
実家で7・8年飼っていた日本犬(MIX)。
子犬のこうじろう君を拾い、飼い始め。
お手やお座り。ハウスもしつけ。
私に恐ろしいほどの忠誠をつくした、こうじろう。
やんちゃで、すこしおばかで、臆病者で。
本当にかわいいやつだった。
MIXだけど、見た目は、赤柴。もちろん、成長してからは、柴より大きく育ったのだけど。
散歩が大好きで、散歩の催促ではリビングのガラスを叩いたり、
クルマに乗っては酔ってはいたり。
タオルをかじるのが好きで、出せ!といっても出さなかったり。
こうじろうとの思い出はいっぱいだ。
クルマに直撃したこともあったし、
脱走して、近くの神社に逃げてたこともあった。
救急車が来ては、一緒に吠えて。
祖母が来てはうなっていた。
海に連れて行ったときは、知らないお姉さんにしっぽを振り。
母が散歩中、私に似た人が通るとしっぽ振ったり。
雪が大好きで、雪の中、ハウスに入らず眠って、朝になると雪にうまってたり。
雪だるま作ったときには、総攻撃で、ものの数秒で破壊しつくした。
シャンプーが嫌いで。
退屈なときは、コンクリートにあご乗せて、上目遣いでこっち見てた。
光児狼君は、私の弟みたいだった。
あるとき、こうじろうがはいた。
血が混じってて、
ビックリした。
車に乗せ、病院に行ったら、
フィラリアだった。
くすりで簡単に予防できたはずなのに。
飼い主の怠慢で、こうじろう君はフィラリアにかかってしまった。
それでも、数ヶ月はそれから生きた。
何も食べなくなってから、
「こうじろう・・・あんたね、私の見てるときに死になさいよ。ここで、安心して死んでいいからね・・・」
病気になって、きつそうなので、首輪をはずしたら、
遠くに行って、ひっそり死んでいた愛犬の話を人から聞いたので、私はそんな風にこうじろう君に言ってた。
まだ、こうじろう君は生きてるのに、ハエがたかり始めていた。
その日、私は2階にいた。
うぉおおぃおーーああぁあぉーー
なんともいえない大きな声が外から聞こえた。
こうじろう??
あわてて、降りる。
駆けつけると、
もう立てなかったはずのこうじろう君が、
足腰を震わせながら、立とうとしていた。
どうしたの!!
こうじろうは、よろよろと、おしっこをし始める。
腰を支えてあげたほうがいいのかな?でも、嫌がるかも・・・
見てるしかなかった。
し終わると、またよろよろ歩き出した。
あしがもつれ、こうじろうは、倒れる。
おしっこした場所の近くだ。
私はあわてて、こうじろう君の顔を支え、地面から離してあげた。
大丈夫だよ、息が整ったら、向こうに行けばいいからね。大丈夫だよ。大丈夫よ、こうちゃん。
こうじろう君は肩で息しながら、私を見つめる。
体をさすってあげた。
こうじろう君の息はあらい。
犬は死んだら、舌が出るからね・・・
母が言ってた言葉。
こうじろう君の口から、ゆっくり舌が出てくる。
こうじろう・・??
こうじろう君・・・
その後痙攣を起こし、逝ってしまった。
私が最期にこうじろう君に言った言葉は「大丈夫だよ」だった。
こうじろう君との別れは、本当につらかった。
その日の夜は、元気なこうじろう君が私を見つめるゆめを見た。
天国で、病気治って、元気なのかな。
次の日、火葬してもらったときも、涙が止まらなかった。
後を追おうか・・・
冗談ではなく考えたくらいだ。
今では、冗談として言ってるけどね。
私は一人っ子だから、ほんとに、こうじろう君が弟のようだったのだ。
いつも、おねえちゃんーーすきだよーーを全身で表現してくれた、こうじろう。
ひろったお骨はいまも、実家の私の部屋にある。
土にかえす気には、いまもなれない。
赤柴飼おうぜ。
言う夫に、
赤柴はこうじろう君を思い出すからやだ、
言って、黒柴にしようと思っている。
できることならば、こうじろう君の生まれ変わりの黒柴ちゃんと出会えるといいな。
こうじろうは、虹の橋で絶対に私を待ってる。