妻のひめごと?

夫がこの週末出張中である
明日の夜帰宅するらしいが、私はひとりぽっちで家にいる
久留米の脱走犯に怯えながら夜をすごす・・・つかまってほっとする。
こんなとき、インコはだめだ・・・なんも頼りにならん・・・
何かあったら、かごの中で暴れ、ぴーぴー泣くだけだろう
あな、心細し・・・
やっぱ犬だ。しかも
ちび犬ではなくって、そこそこ大きな犬!
ちび犬も頼りにならんからな・・・きゃんきゃん泣くだけだろう・・・
頼りになる番犬が欲しいなぁ・・・そう思う私。
今は亡きこうじろう君(犬)がいた頃は、すっごく番犬として活躍してくれていた・・・
一度でも餌をもらった人にはほえなくなるという、中途半端さは否めなかったが。
それでも、知らない人が来るとほえまくっていた
しばらく前に実家に泥棒さんが入った・・・
たいしたものは盗まれなかった・・っていうか、ほんとにしょうもないものばかり
盗んでいった、風変わりな泥棒であった・・・窓が割られ進入されたのだが。
あまりに盗まれたものがないので
我が家では会議になった
「気持ち悪いねぇ・・・」
「侵入する前に電話とかかけてきてるんじゃない?着信確かめようよ」
「変なもんばかり取っていって・・・・」
「じろうまる(猫)はひょっとしたら犯人の顔、目撃してるかもね・・・」
「じろうまるじゃ番猫にならんね」
「こうじろう君がいた頃は泥棒とかこなかったよね、あいつ番犬になってたんだね・・・」
「今回は下見じゃないのか?」
「下見ならものはとっていかないよ、きっと」
「金庫の位置とかだけ確認していったのかも知れないぞ?」
「いやぁ、怖いこといわんでーー」
「ともかく鍵とか増やしたら?」
「盗聴器とか仕掛けていったのかも?」
「・・・・」
しばらく私は実家に寄り付かなかった・・・だって、怖いし・・・
泥棒さんと鉢合わせなんてしたくないし・・・・
実は私は泥棒さんとひとつ屋根のしたにいたことがある・・・

そう、あれは私が小学校のころ、
土曜日には習字を習いに行っていた・・・・
13時ごろから15時くらいまで・・・
その日の出来不出来により時間は違った・・・
その日は早く仕上げることが出来、いつもよりも早めに、私はうきうき帰宅した。
途中で「なかよし」を買って、家に帰るとすぐ読み始めた。
階段を上がると、二階には二部屋、左右に分かれてあった。
私は左の部屋に行き、「なかよし」を読み始めたのだった。
しばらくすると、
「ミシィ・・・」
階段から音がした。
(・・・・?おかしいな・・・まっ。古い家だしね・・・)
気にせず、続きを読み出した私。
「ガタ・・・ン」
(ん?玄関のほうから音がしたな?誰かその辺のガキがボールでも当てたかな・・・)
またもや気にせずページをめくる。

夕方になり母帰宅。
しばらくすると、すごい剣幕で母が私を怒り出した
「お母さんの鏡台触ったやろっ!!!」
「(きょとん)・・・?触ってないよ」
「嘘いいなさんなっ!!!」
「触ってないちゃ!!!」
「・・・・・」
「・・・・・」
「だって、鏡台の中がむちゃくちゃになっとるんよっ!!」
「・・・!!もしかしたら・・・・あの時?」
「なんね?」
「あの時人がおったのかもしれん・・・」

そう、あの階段のきしむ音は泥棒の立てた音だったのだ。
あの玄関からの音は泥棒が外に逃げ出したときの音・・・
「風呂場のドアの鍵が開いちょう!」
母が叫ぶ。
玄関から出ずに、風呂場から外に出たらしい・・・

そう、私がもしあの時、右の部屋に行ってたら、間違いなく鉢合わせだった・・・
どうなっていたのだろう?
口封じに殺したか?くわばらくわばら。
九死に一生を得た・・・のかも知れんな・・・・
やっぱ犬飼うぞ・・・番犬を・・・・
今回夫がいない夜、1人空想していた・・・
もし、強盗が入ってきたときにゆきじろう君を放鳥中だったら。
泥棒がゆきじろう君を殺したりなんかしたら、どうしよう・・・
絶対ただじゃ済まさんぞ!!むきーーーーー
ひとりいろいろシュミレーションしてみる・・・
若いうちに格闘技習っておくんだった・・・・
最近は夫相手に格闘しているが、力の強さだけはほめられる。
いざというときインコズを守るためにも最低限の防御。攻撃は出来なきゃ・・・・しかし、今から習いに行くのはなぁ・・・
「子供が出来たら、一緒にピアノを習うのが夢です」
そう言っていた、中学校の担任・・・
そっか、子供が出来たら一緒に格闘技を習えばいいかも・・・・・
しかし、子供が出来るまではどうしよう?・・・・
くそっ!いまいましい!!それもこれもあいつが出張なんぞ行くからや!!!
番犬を飼うまではおとなしく家にいろ!!!!