妄想の狭間で・・3

あしばっか・・・

♪だいたいさぁ・・・
なあに?ゆきじろう君??
♪おねぇちゃんは、いつもパソコンに向かって何やってんのさ?
ああ、う・・・ん
♪僕が、パソコンに乗っても、画面ばかり見てさ!僕を見てよねっ!
ああ、・・・うん。ごめんね?
♪・・・で?何を打ってんのさ?
ああ・・・えっとね・・・・
♪ふんっ!当ててあげるよ。
えっ?
♪僕のことばかり書いてるんでしょ?
えっ?ゆきちゃん知ってたの??
♪この家で起きていることで、僕が知らないことはないんだよ。僕のことをネタにして、おねぇちゃんも、えらくなったもんだね?
そんなぁ。ごめんねぇ。ゆきちゃん。でも、おねぇちゃんは・・・
♪何さ?
おねぇちゃんは、ゆきちゃんの、素晴らしさを世の人に伝えるために打っているんだよ?!
♪僕の・・・すばらしさ?
そう。ゆきじろう君の、賢さ。美しさ。かわいらしさ。いっぱいいっぱい伝えるために、打っているんだよ!
♪ふーーーん・・なんでぇ?僕がかわいらしいのは、わかりきっていることじゃないか?何でいまさらそんなアピールするのさ?
そうだよぉ。ゆきちゃんのかわいさは皆が知るところだけど、それでも世の中にはまだまだゆきちゃんを知らない人がいるんだよー。
♪なんだか、にわかに信じられないな・・・太陽が存在することより、僕の存在は、にんちされていると思ってたよ?おねぇちゃん、ウソついてるね?
嘘だなんて・・・だってさ、ゆきちゃん、考えてみてよ。
♪何を?
ゆきちゃん、まだメディアに取り上げられてないでしょ?ゆきちゃんくらいかわいかったら、マスコミが押しかけると思うんだよね?
♪うーーん・・・そうかなぁ???
そうだよ。CMなんかにも、ばんばん出てさっ!
♪僕は、電波インコになるつもりないよ。
うんうん、そりゃそうなんだけどね。依頼は殺到してもいいと思うわけよ。
♪うーーん。僕、そんなのわずらわしいだけだな。平穏に暮らしたいよ。
うーーーん・・・そっか。おねぇちゃん、本気でゆきじろう君をCMに出演させたいんだけどなぁ・・・・
♪僕は、おねぇちゃんと、パパと・・・あの変なペットがいればいいと思うよ?
あら?ゆきちゃん!!つきんこも認めてくれているのね?
♪認めているっていうか・・・さ・・・・
照れないでいいよーゆきちゃんっ!!
♪照れてるっていうかさ・・・・
ふふ、そういうとこ女泣かせだよねーゆきちゃん。
♪ふっ。なに言っているんだか・・・でも、おねぇちゃん?
なぁに??
♪僕のことを、世に知らしめるなんて言ってるけど?
ん?
♪僕、知ってるんだよ?
何を・・・
♪パパの話題の方が多いってことを・・・・
・・・・
♪・・・・
・・・・・
♪・・・・・
・・・・・・・
♪まっ。いいけどね・・・・この家で起きていることで僕が知らないことはないからね・・・