ゆきじろう君語る

僕のお話わかる?

(5月6日の続きです)
立憲主義・・・憲法によってたつ・・・ということだね」
「うーーん・・・それがよくわからないんだけどな・・・」
「もう!おねえちゃんは、理解力ないなぁ!」
「む!そんなことないよ!ゆきちゃんの説明が足りないんだよ〜」
「だから!憲法に基づいて政治を行うことを立憲主義って人間は呼んでるんじゃないか!」
「(私・・・呼んでないし・・・)そうなんだ・・・で?」
「で?じゃないよ!だから次に問題になるのは、憲法に基づくことの意味だよね。憲法ってなんだ?っていうさ」
「うんうん。そうよ。憲法ってなんなの?ゆきちゃん!」
「それは、僕から質問したいくらいだよ」
「?どういうこと?」
「お姉ちゃんたちはさぁ。憲法ってなんだと思ってるわけ?」
「え??憲法??・・・・うーん・・・私たちに関係ないっていうかぁ・・・なんか大切な決まりっていうか・・・」
「・・・・それで?」
「理想?みたいなものがいろいろ書いてあってぇ・・・法律の一種?」
「(はぁ・・・・)出たよ。一般的日本人の考えかたが・・・・」
「え?」
「はぁ・・・僕の飼い主がそのレベルでいてもらっちゃ、困るんだよね。はっきり言ってさ。」
「そんなぁ。何か間違っているの?私・・・」
「なにもかも間違いだね!理想って言うのはいい線ついたかもしれないけどさ」
「何か違うの?教えてよ!ゆきちゃん!!」
「うーん。どこから言うかな・・・まずね、憲法って言うのは、法律じゃないよ」
「え??そうなの??だって、憲法っていうじゃない?法律だと思ってたよ!」
「はぁ・・・じゃぁ、おねえちゃん。法律ってなにさ?」
「え?法律??えっと・・・国会が作るやつ?」
「お!!やっと正解したね。そうだよ。法律は国会が作るんだ。その作用を立法とも言うけどね」
「うんうん!じゃぁ!憲法は・・・法律じゃないってことは・・・国会じゃつくらないの?」
「・・・・・法律は国会が制定するんだろ!憲法は国民が作るんだよ!!!」
「!えええーー?そうなの?私つくった覚えないよ!」
「そうきたか・・・・ともかく作る主体が違うのはわかった?」
「うん・・・」
「国民が作るのが憲法。国民の代表者である国会議員が作るのが法律」
「うん・・・・」
「おねえちゃんは、法律っていうと、どんなイメージがあるわけ?」
「え?イメージ??うーーん・・・・なんか、国民を縛っている感じ?」
「ああ。まっ、それが一般的イメージかもしれないね」
「・・・」
「それも当っているかもしれないけど、自由な範囲を決めているともとれない?」
「自由な範囲??」
「そう。ココまではやってもいいよ。っていうさ・・・」
「うーん。不倫は法律で禁止されてないから、やってもいいとか?」
「そうきたか・・・・でも、まっ、そうともいえるかな。つまりね。道徳的には許されないかもしれないことも、法律で禁止されてなければやってもいいわけでしょ。少なくとも、強制力でもって、禁止されはしないわけだ。・・・・敷地の中にね、花壇があるわけ。で、ココには足を踏み入れてはいけませんよ。でも、それ以外は自由に歩いてね・・・って感じかな?わかる?」
「うーん・・・・なんとなくだけど・・・」
「でね。敷地の中が花壇だらけになっちゃ、困るでしょ?」
「そりゃ、そうだよ!!あるけないじゃん!!」
「だから、法律。特に刑法みたいなものは、必要最小限にすべきなんだよね。それを法の謙抑性っていうんだけどね」
「法の謙抑性・・・」
「まっ、それはいいや。で、本題は憲法だよね」
「あっ!そうだった・・・」
「お姉ちゃんは国家とか権力に対して、どう思う?」
「は?よく質問がわからないよ、ゆきちゃん・・・」
「国とか日本とか聞いてどんなイメージをもつのさ?」
「うーーーん・・・・日の丸・・・とか?私たちを守ってくれるとか?・・・よくわからないよ・・・」
「うん。今の日本人の感覚はそんなものかもね・・・絶対王政って聞いたことある?」
絶対王政??」
ー続くー